02 受験勉強は何の役に立つのでしょう②

勉強をする意味とは?②

自分の行く学校を決定するには、自分自身と対象となる学校についての情報収集が必要です。このとき、自分自身を正しく理解し、対象となる学校の情報を正しく集め、正しい選択ができたとしましょう。たとえば、「私は、都立武蔵野北高校に進学したい。」とか「僕は、東京農工大に進学したい。」などというように、都立高校の一般入試受験ならば、必要な内申点と学力点はわかります。これに達するように準備します。国立大学の一般入試受験の場合は、受験科目を調べ、必要な学力点を予備校等の資料で調べます。しかしそれでは、あまりにも大ざっぱなので、自分の在籍している高校の先輩の学力データと合否の関係などから必要な学力点を割り出します。大学入試の一般受験は、公立高校入試ほど厳密には、事前に合否を判断できませんが。

進学先の学校を選択するための情報収集から始まって、正しい選択を行い、目標を実現するための方法を見つけ、実行するという一連の手順を身につけることが大切です。これこそが人生に不可欠な問題解決能力の獲得です。

個人にとって、どんな分野のどんな企業に就職するかあるいは起業するか、また、結婚するかしないか、するなら誰と、というのは大問題です。人生の成功と失敗を分ける可能性がありますから。ここで必要な能力が、問題解決能力です。

さらにまた、仕事-その仕事が銀行の振込み事務であれ、原子力発電所の管理であれ、肝臓の機能障害を起こしている患者の薬剤処方であれ、自分の子供を育てることであれ-を遂行する上で、ミスをしない、的確な問題解決能力は、受験勉強をする中で養われます。受験勉強は人生において、大いに役に立つのです。