今回は時間配分について。
ここで、数学の入試問題について考えます。1題20点、5題で100点満点のテストです。5題の内4題解けるAさんと、5題の内3題解けるB君がいるとして、どちらが良い点になるでしょう。Aさんが80点、B君が60点になりますか。2人とも解ける問題をすべて解けば、その通りです。しかし、現実のテストには時間制限があります。もし、Aさんが解けない1題にかかりきりになったらどうなりますか。1題も解けずに0点になってしまいます。そこまで行かなくても、2題解ける問題を解いた後、3題目で解けない問題に当たり、ここで時間を使い切ってしまうとどうでしょう。この場合、Aさんの得点は40点になります。これに対し、B君が自分の解ける問題を上手に選び出し、3題とも解けば、60点になり、Aさんより高得点になります。そして、この数学の得点の50点以上が合格でそれより下が不合格とすれば、B君は受かるが、Aさんは落ちることになります。
最良の時間配分は、解ける問題にだけ時間を使うことです。解けない問題に時間をかければ、それだけ、解ける問題を解く時間が減り、得点が減ってしまうからです。しかし、難関高校・大学入試の数学や理科では、一目で解けるか解けないかわからないことも多い。そこで、過去の入試問題を研究し、作戦を立てることが必要になるわけです。また、解答の見通しを立て、答案の作り方を研究する必要もあるのです。